スギ花粉症・舌下免疫療法
スギ花粉症とは
花粉症とは、植物の花粉が原因となって、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどのアレルギー症状をおこす病気です。スギ花粉が原因となるものを、スギ花粉症といいます。
アンケート調査の結果、日本人の26.5%の人がスギ花粉症であることがわかりました。
スギ花粉症の診断
1. 問診
花粉症かその他の疾患かを判断するため、症状の出る時期や程度、花粉症以外のアレルギー歴などについてお伺いします。
2. スギ花粉症(アレルギー)の検査
皮膚テスト、血清抗体検査、などの検査を行います。
スギ花粉症の治療
スギ花粉症の治療は、スギ花粉を避けることが基本になりますが、必要に応じて薬物療法やアレルゲン免疫療法などをおこないます。
アレルゲン免疫療法
アレルゲン免疫療法は、アレルギーの原因であるアレルゲンを少量から投与することで、からだをアレルゲンにならし、症状を和らげる治療法です。原因となるアレルゲンを用いて行う治療法のため、原因となるアレルゲンを特定する確定診断が重要です。
特徴
・アレルギー症状を治したり、長期にわたり症状をおさえる可能性のある治療法です。症状が完全におさえられない場合でも、症状を和らげ、お薬の使用量を減らすことも期待できます。
・アレルゲンを投与することから、局所や全身のアレルギー反応がおこるおそれがあり、まれに重篤な症状が発生するおそれがあります。
・治療は長期間(3〜5年)かかります。
・すべての患者さんに効果が期待できるわけではありません。
スギ花粉の舌下免疫療法
スギ花粉症の舌下免疫療法は、スギ花粉症と診断された12歳以上の患者さんが治療を受けることができます。
服用期間
1日1回、少量から服用をはじめ、2週間は徐々に増量し、その後は決まった量を数年に渡り継続して服用します。
初めての服用は、スギ花粉が飛散していない時期に、医師の監督のもの行う必要があります。
服用方法
治療薬を舌の下に滴下し、2分間保持した後、飲み込みます。その後5分間は、うがい・飲食を控えます。スギ花粉が飛んでいない時期も含め、毎日服用します。
効果を発生するメカニズム
効果を発現するメカニズムは十分には解明されていません。舌の下から入ったアレルゲン(スギ花粉)が体内で反応し、アレルギー反応を抑制する免疫反応がおこることで症状がおさえられると考えられています。